航空機 マニュアルや技術文書について

航空機の整備では、多種多様なマニュアルや技術文書が存在します。

整備士はこのマニュアルを基に作業を実施しております。

 

これから内容を詳しくお伝えします。

 

ATA番号識別 (メインテナンス・マニュアル)
番号識別は、章、節、主題別に番号を分割し、容易に閲覧しやすいようにしてある。番号は、3つの要素からなり、章と節の要素は ATA 1 00に、主題については ECD によって設定されている。

 

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整備士用文書
整備士用は、以下のとおり。(製版又は、製版及び CD ROM 両方の発行がある)
ーメインテナンス・マニュアル AMM Aircraft Maintenance Manual 両方発行)
ーパート1 システム説明
ーパート2 整備作業手順
ー配線図マニュアル( WDM Wiring Diagram Manual 製版のみ)
ー工具カタログ付き部品イラストカタログ( IPC Illustrated Parts Catalog 両方発行)
ーメインテナンス・マニュアル(AMM)
ーEC135のメインテナンス・マニュアルは、次の章からなる。

 

英文

ATA 05 TIME LIMITS/MAINTENANCE CHECKS
ATA 06 DIMENSIONS AND AREAS
ATA 07 LIFTING AND SHORING
ATA 08 LEVELING AND WEIGHING.
ATA 09 TOWING AND TAXI
ATA 10 PARKING, MOORING, STORAGE AND RETURN TO SERVICE
ATA 11 PLACARDS AND MARKINGS
ATA 12 SERVICING - ROUTINE MAINTENANCE

ATA 20 STANDARD PRACTICES - AIRFRAME
ATA 21 AIR CONDITIONING AND PRESSURIZATION
ATA 22 AUTOFLIGHT
ATA 23 COMMUNICATIONS
ATA 24 ELECTRICAL POWER
ATA 25 EQUIPMENT/FURNISHINGS
ATA 26 FIRE PROTECTION
ATA 27 FLIGHT CONTROLS
ATA 28 FUEL
ATA 29 HYDRAULIC POWER
ATA 30 ICE AND RAIN PROTECTION
ATA 31 INDICATING / RECORDING SYSTEM
ATA 32 LANDING GEAR
ATA 33 LIGHTS
ATA 34 NAVIGATION
ATA 35 OXYGEN
ATA 36 PNEUMATIC
ATA 38 WATER/WASTE
ATA 44 CABIN SYSTEMS
ATA 45 DIAGNOSTIC AND MAINTENANCE SYSTEM
ATA 46 INFORMATION SYSTEMS
ATA 47 NITROGEN GENERATION SYSTEM
ATA 49 AIRBORNE AUXILIARY POWER
ATA 50 CARGO AND ACCESSORY COMPARTMENTS

ATA 51 STANDARD PRACTICES AND STRUCTURES - GENERAL
ATA 52 DOORS
ATA 53 FUSELAGE
ATA 54 NACELLES/PYLONS
ATA 55 STABILIZERS
ATA 56 WINDOWS
ATA 57 WINGS

ATA 70 STANDARD PRACTICES - ENGINE
ATA 71 POWER PLANT
ATA 72 ENGINE
ATA 73 ENGINE FUEL AND CONTROL
ATA 74 IGNITION
ATA 75 BLEED AIR
ATA 76 ENGINE CONTROLS
ATA 77 ENGINE INDICATING
ATA 78 EXHAUST
ATA 79 OIL
ATA 80 STARTING

 

日本語

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運航用文書
ー運航用技術文章が運航サイドで保存される。(製版のみ)
ー適用文書リスト( LOAP List of applicable publications
ーサービス・ブリテン( S.B )、アラート・サービス・ブリテン A.S.B
ーサービス・インフォメーション( S.I )、アラート・サービス・インフォメーション A.S.I

 

その他製造業者から発行される文書
ーエンジン・メインテナンス・ マニュアル( P W 社及び TM 社用)
ーエンジン部品イラストカタログ( P W 社及び TM 社用)
ーエンジン用サービス・ブリテン( S.B )、サービス・レター S.L P W 社及び TM 社用)
ーアヴィオニクス用取扱説明書
ー特別装備品用取扱説明書

 

 

操縦士用文書
ー操縦士用には、以下の4つの文書(製版のみ)がある。
ー飛行規程( FLM × 正本1+副本1
ー航空日誌( Log book × 1
ー操縦士用チェックリスト ( × 2
ー最小装備品リスト MMEL Master Minimum Equipment List) ×飛行規程付録1に記載

 

飛行規程(FLM)
1概要
飛行規程は、効率安全に運航するために必須な情報を含んでいる。


2 構成
飛 行規程は、主に Helicopter Association International によって推奨された標準形式で構成され、第1章から第5章、及び第 9 章の承認された部分と6、7、8、10、11章の非承認部分に分かれている。


3 承認及び非承認
承認部分のデータは、 FAA 等航空機関が承認するのに必要な条件をすべて満たしており、非承認部分は、航空機製造会社(ユーロコプタ-)が提供するデータである。


4 項目内容
飛行規程は、それぞれ項目別に分かれ、互いに独立している。


5承認データ(章)
(1) 第1章 概要
一般的な概要、ヘリコプターの基本データ、換算表のほか、飛行規程内で使用される記号、略号、用語の解説が記載されている。


(2) 第2章 制限事項
法規による、又は安全運航に必要なための制限事項が含まれ、当局の承認を得たデータである。


(3) 第 3 章 非常操作
非常事態、機材故障、その他あらゆる型の危機的状況時に推奨される非常操作手続きが記載されている。


(4) 第4章 通常操作
通常時の地上及び飛行時の推奨される取り扱い要領が記載されている。


( 第5章 性能
飛行前及び運航に必要な対空性及び性能データが記載されている。第5章の第1項については承認データであるが、第5.2章については、製造業者が提供する未承認データである。


(5) 弟9章 追加飛行規程
9章の第1項については、特別運航(IFR 、 TA 級運航など)に関する追加飛行規程で、2項については、承認された特別装備品の運用要領に関する追加飛行規程である。

 


未承認データ(章)
(1) 弟6章 重量重心
重量重心に関する用語の定義と重量重心位置を決定するための方法が記載されている。この章には、重量重心に影響を及ぼす機体装備 品の変更を記録保存する重量重心記録表、重心計算に必要なオプション装備品リスト表(付録1)が追加されている。


(2) 第7章 各系統の概要
運航するために重要と思われる、ヘリコプター及び各種機体装備品について説明されている。


(3) 第8章 地上取扱い、サービシング
各種給油指データ、清掃要領、地上取扱いに関する情報について記載されている。


(4) 第10章 運航情報
最低騒音運航など、環境的側面を考慮した効果的な運航についての情報及び指示を記載する。


(5) 第11章 付録
追加装備品及び特別運航に関する飛行規程付録( F MA Flight Manual Appendices )を掲載。

 

この内容を全て理解して、整備作業や運航操縦を行って航空機は空へ飛んでいます。

 

今日はここまで

 

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