東邦航空株式会社所属 アエロスパシアル式AS332L型 JA9672 操縦不能による墜落

東邦航空株式会社所属アエロスパシアル式AS332L型(JA9672)
操縦不能による墜落について

航空事故調査報告書が発行されておりました。

 

<事故の概要>
東邦航空株式会社所属アエロスパシアル式AS332L型JA9672は、平成2
9年11月8日(水)、機体空輸のため、山梨県南巨摩郡早川町の新倉場外離着陸
みなみこまぐんあらくら場から栃木ヘリポートへ向けて飛行中、14時29分ごろ、群馬県多野郡上野村上空において、テールローターが機体から分離し、操縦不能となり墜落した。
同機には、機長、確認整備士A及び整備士2名の計4名が搭乗していたが、全員死

亡した。
同機は大破し、火災が発生した。

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https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/index.php引用”

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https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/index.php引用”

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https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/index.php引用”

<事故に起因する勧告>

本事故は、同機が飛行中、機体に異常な振動が発生したことにより、非常着陸を試
みた際、テールローターが機体から分離して、操縦不能に陥ったため、墜落したもの
と推定される。
テールローターが機体から分離したのは、白色のテールローター・ブレードのフラッピングヒンジのスピンドルボルトが破断したことにより、テールローターの回転が不均衡となって過大な振動が生じテールローターの取付構造が破壊したことによるものと推定される。
スピンドルボルトが破断したのは、フラッピングヒンジ部のベアリングが損傷して固着したことによるものと推定される。また、このことについては、同機に対して実施されていた点検及び整備においてベアリングの損傷状態が適確に把握されず、適切な処置が講じられなかったことが関与したものと推定される。

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https://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/index.php引用”

 

搭乗員全員の死亡事故である。整備作業は、常にエラーやヒヤリハットがついて回り、簡単な部品交換でも機体を墜落させる恐れがあります。

 

整備士は、常にこういうニュースや事故調査報告書を読んで今後に繋げて作業しております。